2018年 3月号 地域貢献
年度末の3月10日にレクチャー公演第9弾として、西川流四世家元西川千雅氏による「日本舞踊のい・ろ・は」の公演があった。冒頭しばらく日本舞踊に関する話があり、丁寧な話しで観客を舞台に集中させていた。
家元は日本舞踊を広めるため多くの活動を行っており、翌週の17日には「アッセンブリッジ・ナゴヤ2017」で、港まちづくり協議会による「第7回名古屋みなとをどり」公演を実施し、舞踊とサクソフォーンとハープにより異なる文化の融合に挑戦する取り組みも実施していた。
3月19日に愛知県芸術文化選奨授賞式があり出席した。賞は愛知県の芸術文化振興をはかることを目的に、業績が顕著な個人団体を選奨するもので、平成29年度の文化賞に武豊町民会館で行政と協働で事業運営を担っている「特定非営利法人武豊文化創造協会(NPOたけとよ)」が文化賞の団体として受賞した。
現在までの文化賞団体は、実演団体が受賞しており事業運営に関わる団体の受賞は初めてである。自治体の文化施設にとって、地域の住民や組織が運営に関わることが望まれており、そのことへの波及効果を期待された受賞と考えられる。
3月25日に「桑原裕子の戯曲リーディング公演」があった。桑原裕子が2014年鶴屋南北戯曲賞を受賞した作品「痕跡(あとあと)」である。演出はKAKUTAの成清正紀で、オーディションで選ばれたメンバーによる市民参加型リーディング公演である。
今年度末に「芸術と科学のハーモニー事業特別講演会」と「はやぶさ2関連講演会」があった。講演は事前に入場整理券を配布し実施しているが、無料講演のためか当日欠席が3割となり、今後の取り組みに不安を感じている。
入場無料で整理券配布のため、当日になって気楽に欠席されるようだが、事前配布で定員を超える場合に入場整理券配布をストップすることから、本当に聴きたい人の権利を奪うことになることを認識していただきたい。
無料でも演奏会や文化講演会のようなマスコミに露出度が高いゲストの場合は、当日欠席が数パーセントにとどまり影響は感じられないため、入場者数の予測を行うことは困難であるが何らかの対策が必要である。
4月28日にゆめプラメイト会員の総会を予定しているが、2017年度は会員数が過去最低の500人台に落ち込むことが確実になっている。理由としては例年ポップス系等の公演をいくつか企画し、チケット販売を行う段階で会員によるメリットである会員価格で事前に入手できることから、入会があったが今年度は大きな企画公演が少なく低迷していたようである。
会員になることで、ゆめたろうプラザの事業を支援していると感じていただくことの広報が必要であり、機会あるごとに会館運営に関わっていただくよう訴えることが望まれる。