2016年 8月号 2016夏
夏休みに入り近隣文化施設・ホールでは小中学生を対象としたイベントが行われている。
春日井市の文化フォーラム春日井では「昼涼みプロジェクト・ワークショップ」7事業が実施され、文化フォーラムを会場とする作品制作やドローイング、段ボールクラフトなど多彩なワークショップが子どもたちに人気である。
知立市のパティオ池鯉鮒では「呈茶DEパティオ」「おやこDEパティオ」や「生演奏ミュージカル」など、特色のある公演が行われた。今年度本館は参加しなかったが「2016ジョイントフェスティバル愛知」では9団体の公演が愛知県内12施設で開催され、新たに参加したみよし市文化センターや碧南市芸術文化ホールでの公演が実現し、幸田町民会館では人形劇団むすび座による「こぎつねコンとこだぬきポン」が上演された。
長久手文化の家では「おんぱく2016(施設が丸ごと一日音楽テーマパークになる催し)」が行われ、総入場者が1,000人を超え昨年の3倍を超えたことの情報があった。
まだまだ限られた施設だけが夏休みの子ども対象事業を行っているが、地域の文化施設に地域貢献が求められる中、各施設に特色ある事業を実施して頂くよう希望している。
今年、愛知県は3回目となる「あいちトリエンナーレ2016(虹のキャラヴァンサライ~創造する人間の旅~)」が8月11日~10月23日の会期で開幕した。現代美術を中心にダンスやオペラなどの舞台芸術も行われ、名古屋市の他、豊橋市や岡崎市など愛知県内各地での広域展開も図られ、過去の2回のトリエンナーレと違い愛知県全体で盛り上げようと、普及・教育プログラムも用意され充実したイベントになっている。
10日の前夜祭に出席したが、レセプションでは愛知県内の3芸術大学の演奏が披露され、名古屋芸術大学のミュージカルパフォーマンス、愛知県芸術大学の弦楽四重奏、名古屋音楽大学の邦楽アンサンブル演奏が行われた。
ゆめたろうプラザでは「現代アートの鑑賞事業2016」が8月13日~21日の日程で行われ、『映像と音との新しいインタラクション』として愛知工業大学情報科学部水野慎士教授による(1)Magic Shadow(物体や人に光を当ててできた本物の影とCGの影が作り出す影絵)(2)不思議なスケッチブック(普通の紙に普通のペンで絵を描くと三次元CGに変化)(3)CGの池(池の中の生き物が人の動きに反応)の3作品が展示され、来場した子どもたちに大変好評であった。
8月27日には「KAKUTAとアルケミスト うたとことばの朗読音楽会『ねこはしる』」の2回公演が行われた。KAKUTAを主宰する桑原裕子の演出と出演、アルケミストの演奏で、響きホールでの臨場感ある上演が行われた。通常の公演と異なり、遠方からの鑑賞者にも足を運んで頂き、特色ある事業として評価されていると考えている。
武豊や知多半島各地域だけでなく、鑑賞者がより広域から本館に来ていただける事業を計画実施できることが望まれる。