12月号 第2次文化創造プランの策定
武豊町民会館(ゆめたろうプラザ)が2004年秋に開館し8年が経過するが、会館運営にあたり文化創造プランが一足早く2003年3月に策定され、町民会館プランに基づき運営が行なわれてきている。
全国の公立文化施設の中で文化振興に関する基本計画やビジョンを策定しているのは、規模の大きい自治体で約50%が策定しているが、全体として10%程度である。武豊町のような人口5万人未満の自治体では、3.7%と大変低くなっている。
武豊町民会館は、武豊町が文化創造による町づくりを目指すために文化創造プランを策定したが、この8年間を振り返ると、文化創造プランがあることにより事業展開が充実したものになったことは疑いの余地がないと言える。
武豊町文化創造プランは、武豊町民会館の開館1年前に策定され、10年間の計画期間を設け今年度が最終年となる。当初の計画では、開館後5年の事業スケジュールが計画されていたが、次の5年間の事業については企画委員会で計画を立て、町民のニーズを把握し魅力的な事業を実施することができたと考えている。
文化創造プランは、町の文化施策のあり方を問い直し、その機能を十分に活かす指針として有効であり、引き続き2013年以降の10年間について第2次となる文化創造プラン策定を行うこととなった。
今回の改訂は、第5次武豊町総合計画(平成20年7月策定)との関連で作成し、基礎調査となる全国の動向として、文化芸術の振興に関する基本的な方針「第3次基本方針(平成23年2月閣議決定)」と「劇場、音楽堂等の活性化に関する法律(平成24年6月施行)」を基に町民会館の資料整理し、関係者アンケートとヒヤリングを実施して計画案を作成することとなっている。
作業は、武豊町文化創造プラン策定委員会が、委員会設置要綱にしたがって三菱UFJリサーチ&コンサルティングの協力により、本年度末の完成を目指して作業を進めている。今回は短期間での取りまとめが求められているが、すでに平成23年8月に生涯学習計画のあり方に関するアンケートを町民と生涯学習団体に調査済みで、そのアンケート結果もデータとして利用できる。
今年度、劇場、音楽堂等の活性化に関する法律が成立し、今月文部科学大臣の指針(案)についての意見募集が行なわれている。指針案では(1)劇場、音楽堂等の設置者又は運営者が取組むべき事項、(2)国、地方公共団体の取組みに関する事項として、運営方針の明確化、質の高い事業の実施、専門的人材の育成、・確保が望まれており、地方公共団体には、環境の整備、財政上の措置、人材育成の適切な対応が出来るよう期待し、引き続き武豊町民会館が発展できるよう事業を充実させたい。