6月号 地域で住民と一緒の成長をめざして
館長 竹本義明
行政
いまや公立文化施設の多くが指定管理者制度と経費削減の影響を受けている。幸いに本館は武豊町の直営で特に大きな経費削減がない。先日、町の全員協議会において館長就任の挨拶と会館の2007年度事業計画の説明を行った。引き続き議会及び町職員へ会館の存立意義と事業の理解を求めてゆく必要がある。今後2008年度予算要求準備の企画委員会を開催することとなるが、より広範な意見を集約できるよう委員会運営を考える必要がある。また、武豊町文化創造プランに基づく会館の方向性を審議する第1回運営委員会を7月に予定しているが、「2006年度実績報告・2007年度事業計画及び決算・予算」について慎重な審議をお願いしたい。そして、本館の住民主体の運営への取組みを多くの町民が理解できるよう、引き続き会館の経営と運営のバランスに配慮してゆきたい。
企画
ゆめプラメイトが実施主体である「モーニングコンサート」審査会と説明会を実施した。今年、9月より6回にわたって実施する6団体枠に9団体の申し込みがあり、出演者自らの創造活動マネジメントで、手作りコンサートへの期待が高まる。10月に実施する鑑賞事業「東京佼成ウインドオーケストラ」の実行委員会が立ち上がった。実行委員会は適任者に集まって頂き成功間違いなしの確信を持った。NPO委託事業としては、武豊町民会館の特色ある「芸術と科学のハーモニーの各種事業」の他、今年度はフレンドシップ事業で9月に南太平洋フィジー諸島共和国で持続的交流推進事業を計画している。また、会館には実演団体担当者の来館があり、多くの企画パンフレットが送られてくるが、いずれも高額な料金設定に驚いている。会館の地域社会における立場や予算を総合的に判断し、特色ある企画を考えて行きたいと考えている。そして、第二次音楽集団について最終的な企画絞込みを急がなくてはいけない。
公演
未就学児童向け企画として俳優館公演「ゆめっぴ ぼくらはみんないきている(からだの不思議ミュージカル)」があった。本館響きホールならではの後方椅子席、前方が未就学児童へ配慮した座敷席のため、児童が身体全体で表現する反応が印象に残った。「寺井尚子コンサート2007 」は年配のご夫婦が多く約7割の入場者があった。遠方からの来場者もあり、聴衆の層の厚さをあらためて認識した。また、PAや照明に地元スタッフを活用し派手さを排した上品な舞台が、聴衆の演奏への集中度を高めていた。
地域
以前より旧知の吉田誠氏(美浜少年自然の家所長)から連絡を頂き施設の視察を行った。将来本館を中心としたフェスティバルを計画する祭には、セントレア(中部国際空港)も近く、宿泊施設として利用ができるのではと夢が膨らむ。また、地元武豊高等学校竹田学校長先生が来館され、ゆめプラ会員への入会をして頂いた。町内の小中学校だけでなく高校生へのアウトリーチ事業企画が必要となるかも知れない。三十数年前から小学生の金管バンド指導で交流のある清水豈明氏が指導する「武豊吹奏楽団」が誕生した。町内の主婦らを中心に子育て中でも活動に継続して取組む新たな活動に期待をしたい。