2021年 9月号 「コロナ後の事業展開2」
9月16日にアメリカニューヨークのブロードウエイミュージカルが1年半ぶりに再開のニュースが放映されました。観客は収容制限もなく、ワクチン接種証明書を提示し、マスク着用が義務付けられて鑑賞しています。年末まで30公演の再開が予定されています。
18日にはニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団が劇場公演を再開し、ワクチン接種が入場条件になっています。
日本では今月末まで緊急事態宣言が発令され、宣言地域では会場定員の50%以下で開催要請が出ています。まだ芸術団体の公演が延期や中止となっている中、9月16日メニコンスーパーコンサート2021歌劇「あしたの瞳~もうひとつの未来~」の鑑賞に出かけました。
2013年に初演された作品ですが、今回は株式会社メニコン創業70周年記念事業として上演されました。久しぶりの創作歌劇の鑑賞ですが、作曲が宮川彬良氏のため最初の序曲から聴きやすいメロディーと響きで、3幕3時間の時間が短く感じられました。
休憩中にメニコン株式会社代表執行役社長田中英成氏と懇談する中で、現在のコンサート仕様のメニコンHITOMIホールに加えて、新しく建設する本社ビルに演劇公演に使用できる「メニコンAoiホール(仮称)」をビル内に設け、地域の芸術や文化の発信拠点を目指すと伺いました。
客席は300席程度で小オペラやミュージカルの上演を予定し、2023年度に完成する予定、で、いわゆるグランドオペラでなく、小規模のオペラやミュージカルが楽しめる拠点が誕生することになります。
コロナ禍の中で芸術団体の上演形態も変化しており、従来の演劇劇場でオペラやミュージカルが上演できるよう、演者と観客の規模について考慮して新しい上演が実現するように感じています。
武豊町民会館ゆめたろうプラザで久しぶりのオーケストラ演奏が実現することになりました。愛知県芸術劇場が主体となって実施する「あいちオーケストラフェスティバル2021」で、今年度は県内の4つのオーケストラが4か所で公演が決まっており、武豊町民会館は名古屋フィルハーモニー交響楽団が竹本泰蔵氏の指揮、ピアノ川田健太郎でJ.シュトラウス2世のワルツとG.ガーシュインのラプソディー・イン・ブルー等を演奏することになっています。
2部では既存の作品を小編成用に編曲した楽譜を使用して演奏するようですが、コロナ禍での演奏会の在り方を考える意味で興味深い内容になると考えられます。