10月号
アートに関わる者として、これからの愛知県並びに名古屋市は芸術分野において飛躍するのではないかという期待感を持っている。特に明確な理由がある訳ではないが、私自身の最近2ヶ月のスケジュールの中で、そのような印象を抱いている。
9月9日名古屋市の公立文化施設である名古屋市民会館と音楽プラザ、そして名古屋市芸術創造センターの指定管理者選定委員会委員を引き受け選定を行なった。名古屋市では1500席前後の客席を持つ愛知厚生年金会館と愛知県勤労会館が閉館し、名古屋市民会館の需要が高まることとなり、運営に関して大きな関心を持って選定に臨んだ。
14日には、大村愛知県知事と県内芸術系大学学長による懇談会が行なわれ出席した。昨年のあいちトリエンナーレ2010の成功を受け、大村知事がマニフェストに掲げた「地域の文化を活かし、あいちの個性を発信」「世界に発信するあいちの芸術を育てる」の実現のため、あいちトリエンナーレ2013の開催に向けた懇談であった。芸術監督が決まり、今月にはテーマが「揺れる大地」に決定している。
名古屋市は市民経済局文化観光部文化振興室が主催する、ナゴヤまちかどアンサンブルを鑑賞した。音楽文化の振興に役立つことを目的に、県内の音楽大学学生が9月から11月にかけ市内で演奏活動を行なっている。若者に様々な場所での演奏機会を設けることで、若い芸術家を育成・支援し、市民がクラシック・ジャズなどの生演奏に気軽に触れる機会を設けている。
16日は常滑市を訪問し名古屋芸術大学が連携協定を締結した。2008年から常滑フィールド・トリップとして、大学の常滑工房があるやきもの散歩道の散策を楽しむ行事を行なっているが、今年は「ちたたびarts2011 」として、「半田南吉の里を楽しむ旅」、「常滑やきもの散歩道の旅」、「武豊芸術の秋を楽しむ旅」として、取り組みが広がっていることは心強い。
そして、16日夜に坪井花苑社長坪井明治氏の全国商店街振興組合連合会理事長就任パーティに出席した。長年にわたって栄町商店街をはじめ名古屋市の商店街、愛知県の商店街の発展に尽力され、今年2千の商店街振興組合を束ねる全国組織のトップに就任した。
坪井氏は以前から文化・芸術に対する関心があり、商業、観光そして地域が文化・芸術と関わりを持つことにより、それぞれが発展することに繋がるということを考えているようである。
今回は紹介できないが、県内各地で積極的に文化・芸術に取り組んでいる文化施設の担当者がおり、他分野でも文化・芸術に関心を持つ方が大勢おり、機能的に繋がることを願っている。