― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

ゆめたろうプラザ

1月号

2011年度を迎え、いよいよ「武豊春の音楽祭」への取り組みが本格的に始まり、音楽祭に合わせたかのように「綾戸智恵コンサート」が2月5日に行われることになり、音楽祭に華を添えて頂けることとなった。合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」、「熱帯ジャズ楽団」に続き「名古屋フィルハーモニー交響楽団」が新進気鋭の指揮者栁澤寿男氏が登場する。2007年6月、バルカンの民族共栄を願ってバルカン室内管弦楽団を設立。10月に「ニューズウィーク日本版・世界が尊敬する日本人100」に選出される。最近、柳澤寿男のバルカンでの活動は、NHK総合テレビ「NHKニュース・おはよう日本」、NHK BS1テレビ「BS特集~和解へのハーモニー」「BS特集~響け!内戦の記憶を越えて」「きょうの世界」、TBSテレビ「筑紫哲也NEWS23」、BSジャパン(テレビ東京系)「戦場に音楽の架け橋を」など数多くのメディアで報道され続けている。

一方、市民企画コンサートのチラシが出来上がってきた。各出演者・団体特色のある印刷物を準備し、コンサートに賭ける意気込みが十分感じられるものとなっている。しかし、肝心なチケット販売について演奏者から不安の声が事務局に寄せられている。

今回の音楽祭では、事前にマネジメント講習会を実施して演奏者を募ったが、会館が望んだことは単に演奏を行なうだけでなく、それぞれが企画したコンサートを成功させるために、自らがマネジメントを行い集客から運営までを担って頂くことである。実際の演奏以外の運営に関わることで、自らの団体のマネジメント能力を向上させ、今後の活動に役立てていただく意図がある。現在のところ各団体とも旧来の取り組みの範囲内で苦戦しているようだ。

現在は、有名な演奏者であってもチケット販売に苦労する時代である。チラシをより豪華に作成して配布しても効果が上がらず、様々な広報媒体を使用するにしても、費用対効果の問題があり特効薬的な方法を見出せない現状となっている。基本的には、演奏者自らが汗を流す広報活動が重要であり効果が期待できると考えられる。

最近では、文化芸術分野においても企業が製品を販売する体系的な活動である「マーケティング」を取り入れることが多くなっている。顧客ニーズを的確につかんで製品計画を立て、最も有利な販売経路を選び、販売促進努力により需要の増加と新たな市場開発を図る企業の諸活動であるが、今回のように、事前に鑑賞者ニーズを把握できない場合、それぞれの個人・団体の特徴を強調し、身内も含め周りの友人へのチケット販売を強力に押し進めることが効果的である。市民企画出演者の皆さんには、現代の情報化社会において、関係者への手売りという最も原始的な方法を実践することで、すでに行なっている様々な広報媒体への波及効果が出ることを確認して欲しいと願っている。