― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

ゆめたろうプラザ

4月号

年間プログラムが出来上がり、いよいよ新年度がスタートした。今年度は会館初めてとなる松竹新派特別公演「女の一生」があり、今回で3年目となるクラシックの様々な分野で活躍する演奏家の質の高いコンサートである「ゆめプラ サロン・コンサート」が7回実施される。レクチャーコンサートとしては「はじめての長唄」を開催し、「中島啓江の『伝えたい』コンサート」も実力派の歌手として楽しみな公演である。

多彩な鑑賞事業に加え、特別事業として「はやぶさ帰還カプセル等展示」が行われる。実施時期が夏休み中ということもあり、実行委員会を組織し展示以外にも魅力的なイベントとなるよう、趣向を凝らしたいと考えている。

「武豊春の音楽祭2010」が成功し、2012 年の音楽祭に向けた期待が大きく膨らんでいる。そのような中で、東日本大震災が起き地震、大津波に加え原子力発電による震災の爪あとが、今なお日本全体の経済と文化芸術に大きな影響を与えている。復旧・復興に全力をあげることを優先する中で、文化・芸術、スポーツイベント等が中止され、首都圏の計画停電により自粛状況が長く続くことが予想される。

「武豊春の音楽祭2010」は、例年より早く実行委員会を立ち上げ実行委員長はじめ実行委員の皆さんの精力的活動により成功することが出来たと考えている。5回目となる2012年春の音楽祭は、会館発足当初の目的である知多半島全域での音楽祭を企画したい。

知多半島5市5町の総人口は62万人であるが、常滑市の財政悪化で文化・芸術の拠点である市民会館の運営が危ぶまれたことは記憶に新しい。南知多町や美浜町は、自治体の規模から単独での文化・芸術の活性化は困難である。

一方で東浦町が平成24年1月に市制移行を目指しており、阿久比町は庁舎と中央公民館の建替え計画がある。大府市では図書館、芸術ホール、レストランをPFI方式(民間資金活用による公共施設整備)で平成24年3月の開館を目指している。東海市は、太田川駅周辺の総合計画の中で平成27年文化施設が建設されることが計画されている。

また、知多半島観光圏協議会が発足し、知多半島の観光整備事業に自治体、観光協会そして商工会・商工会議所が一体となって取り組む体制が出来上がっている。
自治体が疲弊し活力を失う中で、新たな官民協働の取り組みに幾つかのチャンスが垣間見える。地域住民との連携がキーワードであり「武豊春の音楽祭」を発展させ「知多半島春の音楽祭(仮称)」で、知多半島全域の文化・芸術活動を活性化したい。

2012年の「知多半島春の音楽祭2012(仮称)」の実施に向け、今後の実行体制組織を充実させるため、引き続き「武豊春の音楽祭2010」実行委員会が核となるよう協力をお願いしたい。