― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

ゆめたろうプラザ

5月号

武豊町民会館の鑑賞会員組織であるゆめプラメイト総会が行なわれると、いよいよ新年度事業が始まるという気持ちになる。ゆめプラメイトは、2004年ホール開館時に1,345名でスタートしたが、その後徐々に減少し2006年には641名となり低迷している。会員制度は、文化施設の事業運営に大きく貢献しており、多くの文化施設・ホールが会員への特典を実施している。

本館は、この数年800名の会員を目標に入会を募ってきたが、結果として2011年4月末の会員数が892名となった。この数字は、武豊町人口の2.1%になるが、会員増加の要因としては、昨年度に魅力ある公演が開催され、それに伴って会員購入によるメリットを感じ入会をされた方が多かったようだ。

また、会員をはじめ鑑賞事業に来館する方すべてに、アンケートをお願いし集計しているが、アンケートで示された会員が望む公演を、できるだけ実現することが今後の課題である。今までの公演を評価すると、いわゆるマスコミ媒体に露出度が多い方の公演において集客が容易である、という結果が出ているが、芸術的な公演において積極的な鑑賞行動が出てくることを望んでいる。

今年度は「小惑星探査機はやぶさ帰還カプセル」を、8月初旬に武豊町民会館で展示することになっているが、先日第1回実行委員会が開催され企画案が検討された。本館は、鑑賞事業の他に「芸術と科学のハーモニー事業」として、ゆめホタル事業やロボット製作教室事業、そしてモデルロケット製作教室&打ち上げ大会事業などを実施しており、日頃から科学に興味を持つ子どもたちが多いように感じている。

現在の予定では、宇宙探査機はやぶさのプロジェクトマネージャーである川口淳一郎氏の講演が行なわれることとなっている。そして、ただ展示品を見学するだけでなく、数々のワークショップや宇宙開発に関連する展示、映画や移動式プロネタリウムを検討し、プロジェクトの理解を深められる内容としたいと考えている。はやぶさ実物大モデルについては、本館のダヴィンチ・スタッフが制作する方向で計画している。

あらためて「小惑星探査機はやぶさ」について考えると、はやぶさが探査した「イトカワ」は、日本宇宙開発の父と言われる糸川英夫博士に因んで命名された小惑星で、博士が実験を行なったペンシルロケットは、発射実験に使用された推進薬が武豊町にある日本油脂(日油株式会社)が提供したものであることが分かっている。

このように考えると、今回のはやぶさ展示は他地域とは違い、地域と多くの関係性があり、実行委員会一同特色ある展示を実施し、町民及び近隣市町村の皆さんに喜んで頂ければと期待している。