― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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6月号

今月は、地域文化施設で運営委員を務める委員会の会議があった。一つは今年度第1回目となる「長久手文化の家運営委員会」である。長久手文化の家は武豊町民会館と同様に町の直営施設であり、本館が事業運営において参考としてきた施設である。設置13年目を迎え事業運営では、舞台芸術鑑賞事業や県立芸術大学との提携事業、そして地域に密着した普及・啓発事業に特色ある事業を展開している。

長久手町は平成24年1月には市制へ移行する予定であるが、会館運営は基本的に変更がないと聞いている。多くの文化施設が経年劣化に悩む中、文化の家の特徴として、唯一他館には無い施設管理基金の積立を毎年行なっていることで、今後の施設修繕に万全な準備がされているようである。

二つ目は平成23年度第2回目となる「かすがい市民文化財団理事会」があり、平成22年度事業報告及び収支決算の審議があった。かすがい市民文化財団は、現在公益法人への移行認定申請を行なっており、まもなく認定がされるとのことで、今後さらに充実した事業運営が期待されている。

さて、私が関係している公共ホールでは、何れも文化振興に関わるプランを制定している。しかし、全国でそのような文化に関する施設の運営の指針を準備している自治体はまだまだ少ないのが現状であり、劇場・ホールの発展のためにも早急な制定が望まれる。長久手文化の家は、1998年から「文化マスタープラン」を制定し、2007年に2期目のプランを制定した。春日井市は、第2次となる「春日井文化振興プラン」を2008年に策定している。同じく2次となる小牧市は「小牧市文化振興ビジョン」を2011年からスタートさせたところである。

春日井市、小牧市共に私が策定に関わることができたが、両市とも市勢の発展とともに市内に複数の文化施設が建設され、その維持、運営に苦労している。新しい文化施設が建設された自治体では、目的を施設に特定できるが、施設が点在する自治体では目的意識が希薄で、事業が散発的となり統一感が無いという現状がある。

武豊町は、1998年からの第4次総合計画に合わせ2003年に「文化創造プラン」が策定され、2012年までを計画期間としている。現在、2008年度から2020年までの第5次武豊町総合計画が策定され、2012年に期限が切れる文化創造プランの第2次案作成の準備計画を立てている。今年度中に第2次文化創造プラン策定費用を予算要求し、2012年1年かけてプランの策定を実現したい。