― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2015年 3月号 知多半島春の音楽祭の今後

知多半島5市5町実行委員会が機能し「知多半島春の音楽祭2015」が成功裏に終了した。武豊町民会館が取り組んだ行政とNPOの協働による事業運営が、観光や地域と連携して広がりを見せ、大きな可能性を実感することができた。

次回の開催は2017年になるが、その名称を「知多半島春の国際音楽祭」にしたいと考えている。全国に「国際」を標榜する音楽祭が数多くあるが、いずれも有名な演奏家の招聘による演奏会を実施し、併せてセミナーを行う例が大半であり地域との関わりが希薄である。

中部地域では「CBC主催名古屋国際音楽祭」「中京テレビ事業主催名古屋クラッシックフェスティバル」そして「東海テレビ放送事業のスーパークラシックコンサート」等が国際的に活躍する演奏家・団体の招聘で開催され殆どが鑑賞事業である。

知多半島春の音楽祭は、知多半島5市5町で音楽鑑賞事業を推進することで、地域文化の創造と発展に寄与することを目的としているが、今回中部国際空港セントレアや音楽祭会場提供施設を含め観光との連携が進んだことにより、次回は国際の冠をつけて実施することが望まれる。

第2次安倍内閣で地方創生に向けた基本的方向性と具体的取り組みが明らかになり、地域において創造活動を活性化し、地域重視の視点、子どもたちの教育の中における文化芸術活動の重要性を認識した取り組みが重要になっている。

出生率や少子化の問題により、2048年に人口が1億人を割り込むという人口推計があり、2040年に全国1,800の自治体の半数である896が消滅すると言われている。地方創生は、地方の活性化と人口減対策の総合戦略であり、時代にあった地域づくりとして少子化 人口減少の歯止めが期待される政策であるが、東京一極集中から地方への新しい人の流れを作るため、教育・文化・スポーツによる魅力的な地域づくりが地方移住に大きな影響があるとされている。

特に「地域の未来」創生に向け文化を起爆剤とする地方創生として、祭りなどの伝統やアートなどの文化資源を使った地域活性化が望まれ、世界の人々との交流とりわけ東南アジアからの観光客との交流を促進させることで音楽祭の国際化を推進させたいと考えている。

具体的には、本館や各市町自治体施設及びセントレアを通じて、演奏を伴う観光を広報し滞在の際に地域と交流をしていただく機会を設ける。

クラシック音楽分野では、ヨーロッパの演奏会鑑賞を目的とする観光が定着しているが、外国人が日本観光することに加え演奏を伴うことになればさらに楽しくなると考えられる。