― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2016年 5月号 ゆめプラサロンコンサート2015と謝恩事業

今年度の「ゆめプラサロンコンサート2016」が好評である。今月で2公演が終了したが、すでに全7公演が完売しており幸先のよいスタートとなっている。例年と比較し特に取り組みが変わったわけではないが、公演テーマや写真がしっかりした印象で、低料金で気軽に演奏を楽しむコンセプトでありながら、高級感が感じられる内容になっているのではないか。地域の異なるホールでそれぞれ演奏者を推薦し、複数回の公演を保障する公演モデルが定着したように感じている。魅力的な演奏者を発掘し鑑賞者に紹介することで、事業運営に関わる職員も達成感を持っているようだ。

「ゆめプラサロンコンサート」が行われる響きホールは、最大席数230席、最適席数200席の小ホールで、コンサートの他多様な公演に使用されている。特に出演者の方から音響の良さや、鑑賞者との距離が近いことによる臨場感に高い評価をいただいている。

NPOたけとよ謝恩事業は、「ゆめプラサロンコンサート」1本目のチェコのウィハン弦楽四重奏団「魅惑のアンサンブルとノスタルジア」、宇崎竜童による「弾き語りLIVE 2016 JAST GUITAR JAST VOCAL」と、カナダの劇団コープスによる「ひつじ」「キャンプしましょう、おひめさま」の3公演が行われた。

劇団コープス公演は、本館の芝生広場を舞台に予想を超える観客が集まり、晴天に恵まれ新緑の芝生に映える公演となった。通常は来館者の憩いの場として親しまれている場所だが、今回の公演に用意をしたかのような状態となっていた。

宇崎竜童弾き語りライブは、団塊世代の鑑賞者が多く入場していただき、678席の輝きホールがほぼ満席で大いに盛り上がった。公演はギターの弾き語りで、会場が大きすぎず小さすぎず適当な広さで一体感のある空間が実現していた。

宇崎竜童さんが公演の中のトークで話されたが、会館に到着してリハーサルを行い、一通り音響や照明の確認をした後、会館の周りを散策していた時、何人かの鑑賞者とお話をする機会があり、今日は「熱田神宮の唄」を歌われますかと質問を受け、宇崎さんは今日は歌わないよ、作曲して録音したのが20年前ですからと言われたそうである。
 鑑賞に来た方は、名古屋や愛知県内では熱田神宮会館のイメージCMソング「森は生きてる(阿木耀子作詞、宇崎竜童作曲・唄)」は、とてもポピュラーで多くの人が知っている曲なので残念だと言われたようだ。
 本番になって宇崎竜童さんは、冒頭でプログラムに無かった「森は生きている」を歌われ、公演の最初から大いに盛り上がることになった。これにはエピソードがあり、散策から帰って楽屋でギターを抱え、思い出すように「森は生きている」のコードを探り演奏の準備をされていた。

まさにエンターティナーとしての宇崎竜童さんを垣間見た思いである。質問された鑑賞者の方も印象に残る公演となることだろう。