― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2018年 12月号 舞台芸術について

愛知芸術文化センターが改修のため休館していた。大ホールや美術館展示室は今年度末まで工事が継続される予定だが、コンサートホールが先月末から開館しようやく活気が戻ってきたようだ。

センター機関紙(AAC)98号に金井大道具の紹介が記載されていたが、最近主要取引先として関係を強めているため紹介されたようだ。先月末に金井大道具の代表取締役社長金井勇一郎氏が名古屋芸術大学を訪問され、ご挨拶をさせていただいた。

金井氏は金井大道具株式会社の社長であり、多摩美術大学美術学部演劇舞踊デザイン学科の教授も務めている。舞踊デザイン学科は、演劇舞踊コースと劇場美術デザインコースがあり、舞台美術・映像美術・照明衣装スタッフワークの専門的な知識とスキルを習得する授業を展開している。

今月初めに大学スタッフが多摩美術大学を訪問し、舞踊デザイン学科の実態について視察をさせていただいた。来月は金井氏が再度名古屋芸術大学を訪問し、美術系の施設や工房を見学することとなっている。お互い舞台芸術の中の美術分野を担う人材育成の推進を目指していて、舞台芸術の可能性について共同して取り組むことを望んでいる。

最近、金井舞台は関西・東海ブロックの事業を担当するため、名古屋芸術大学が設置されている北名古屋市に名古屋工場を設置した。また、東海地域では、シ―エスエス総合舞台が東海地区の舞台美術セットの製作・設営・操作を行っているが、最近、北名古屋営業所を設立した。同じような時期に舞台製作会社2社が営業所を開設したのは、今後の舞台芸術の発展にとって効果が出ると考えている。

名古屋芸術大学は2017年まで音楽学部、美術学部、デザイン学部で構成する日本で唯一の総合芸術大学として運営されてきたが、2017年からは3学部を統合し芸術学部として4つの領域(音楽・美術・デザイン・芸術教養)を設けて運営することになった。

音楽領域ではオペラやミュージカル、オーケストラや吹奏楽の演奏を実施し、美術領域とデザイン領域では舞台美術や映像メディア、そして工房を利用しての造形物の制作が行われている。今年度から音楽領域では声優コースをスタートさせ、来年からダンスコースも始まることから、あらためて全てのコースを融合させ、新たな舞台芸術の魅力を創出したいと考えている。

舞台芸術は、それぞれの専門性を高めることが実演の目的になっているが、情報通信技術等の発展によりその実施方法も変化している。ゆめたろうプラザでは明日24日、自主公演としてアウラ(Aura)によるクリスマスコンサートが実施されるが、演奏だけでなくゆめホタルが会場を埋め尽くし、視覚的にも音楽に合わせた色彩の変化を楽しむことが出来るよう、事業の差別化を図っている。