2019年 10月号 「第6回武豊ふれあい山車祭り」
今年度武豊町は町制65周年を迎え、10月14日に「第6回武豊ふれあい山車祭り」が武豊町民会館ゆめたろうプラザで行われた。当初13日に開催する予定であったが台風19号の影響で順延となった。
台風が過ぎ去ってみると、当初予定された東海上陸のおそれが遠のき、雨風もさほど強くなく関東や東北に大きな被害が集中した。武豊では時々小雨が降ることがあったが予定通り行事が実施された。
「武豊ふれあい山車まつり」は、5年に一度の町制記念年に合わせて山車11輌が一堂に会する町の一大イベントである。会場となる武豊町民会館内では、九代玉屋庄兵衛氏によるからくり人形の実演や、お囃子の披露などが繰り広げられた。会場となった町民会館駐車場 には飲食・物販など40店舗、キッチンカー10台が出店し多くの町民で賑わった。
今年は台風の発生が多く、それも大型で1か月前には台風15号が首都圏を直撃し千葉県に大きな被害が出た。復旧が進まない中、15号を上回る大型で猛烈な暴風を伴った台風19号が伊豆半島に上陸し、関東から東北の多くの河川が決壊し甚大な被害が出ている。
今年度後半の町民会館事業では、武豊町民劇団が伊勢湾台風STORY「空が落ちてきた日。」を上演する予定となっている。今から60年前の昭和34(1959)年に超巨大台風が東海地方に上陸し大きな被害をもたらした「伊勢湾台風」が題材である。
公演は、名古屋市を拠点として活動する劇団アルクシアターと東海児童合唱団と力を合わせ、防災啓発を目的として「伊勢湾台風60年防災ミュージカル」として上演される。そして、このミュージカルは名古屋市、弥富市、飛島村、東海市、武豊町、知多市の愛知県下6都市で上演され、公演は8月から来年5月まで続くことになっており、武豊町では、12月21日(土)、22日(日)に3回公演が予定されている。
ストーリーは作者の、やとみまたはち氏が自ら各地に出かけ、伊勢湾台風経験者およそ30人への取材を元に作った舞台作品である。
武豊町では、海水浴場や別荘地として賑わった四海波海岸(現在の富貴の南にあった海岸)が被害を受け消失し、浦島伝説の魅力が薄れてしまった。
内容的には、被災者が台風の最中や被災生活の中で経験した苦労、災害を乗り越えて普段の生活を取り戻そうと如何にして行動したのかが表現され、それゆえに最近の台風被害に不安を持つ地域の方に勇気や希望を与えてくれると期待している。