― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2019年 3月号 日本博旗揚げ式

3月3日(日)国立劇場大劇場で「日本博旗揚げ式」があり出席した。式は2020年東京五輪・パラリンピックの機運を盛り上げようと、政府による文化プログラムの一環として実施されたものである。

文化プログラムは五輪憲章で大会組織委員会に開催が義務付けられており、公式なものは組織委員会が「東京2020 NIPPON フェスティバル」として開催することになっている。

同日から始まった国立劇場小劇場での歌舞伎の公演を皮切りに、五輪後も含めて全国で数百の催しが開かれる予定となっている。

式は古典芸能解説者で元NHKアナウンサーの葛西聖司氏の司会により進行され、最初に太鼓奏者林英哲氏と英哲風雲の会による大太鼓合奏曲「七星」の演奏が披露された。政府からは、菅 義偉内閣官房長官、柴山昌彦文部科学大臣、そして櫻田義孝東京オリンピック競技大会・パラリンピック競技大会担当大臣による挨拶があった。

その後、トークセッションがあり歌舞伎俳優の中村扇雀さん、尾上菊之助さん、フリーアナウンサーの木佐彩子さんに宮田亮平文化庁長官が加わり、文化交流の重要性について意見が交わされ、日本人の美意識・価値観を国内外に広げる活動を積極的に推進することが確認された。
最後には、文化庁の宮田亮平長官が自らデザインしたというロゴマークの発表があった。

ロゴは、金工作家である宮田文化庁長官がデザイナーらの意見を聞きながら考えたもので、大海原に連なる雲の間から昇る太陽を表現しており、太陽の赤い丸に日本博の文字が挿入された内容となっている。長官はもともとイルカをモチーフとした金工作品を制作することで知られており、当日は和服の紋付羽織袴で舞台に登場したが紋はイルカ柄であった。

文化プログラムは、東京都や政府が認証するロゴがあるため、今回の日本博ロゴは5種類目となる。

ゆめたろうプラザでは、1月26日から始まった「知多半島春の国際音楽祭2019」のファイナルとして、3月10日合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」を武豊町民会館で実施した。

当日は著者である小出隆司さんが来場されており、箕田源二郎さんの絵で制作された絵本をいただいた。2回の公演が完売しており、舞台演出や照明などに特色を凝らしたため、来場者の方々から高い評価をいただいた。

新年度企画「反田恭平&務川慧梧2台ピアノの競演」の第1次発売が3月2日(ゆめプラメイト会員前売り発売)から始まったところ予想を超える購入希望者があり、9日の第2次発売にはチケットぴあ発売分を含めほぼ完売状態となった。若い演奏者が活躍できる状況が実現できることは喜ばしいと考えている。

クラシック音楽離れが深刻な問題となっている中で、従来はこだわりのあったジャンルの融合が進み、それぞれの垣根が低くなり新しい鑑賞行動がでているようだ。また、演奏曲や楽器に対する興味もあり、企画により比較的知っている曲やドラマ・アニメの曲に興味を持つ傾向がでている。

古い音楽文化であるクラシック音楽の低迷が続いているが、新しい情報提供を考え実行し、企画によって興味を持っていただくことが再生の鍵となるように感じている。