― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2019年 6月号 「今から22年後の未来」

最近「2040年問題」という言葉を目にするようになった。2040年ごろの社会変化の方向を表すために使われているが、高齢者にとっては人生100年時代を迎え、資金として2000万円が不足するという、年金制度に対する不安報道が気になるところである。

一方で2040年の社会の姿として、国が今後直面する課題に対応するため、以下の5項目について「知識」と「新しい知」を組み合わせ、解決に貢献するよう求められている。

(1)SDGs(持続可能な開発のための目標)→全ての人が必要な教育を受け、その能力を最大限に発揮でき、平和と豊かさを享受できる社会へ

(2)Society5.0・第4次産業革命→現時点では想像もつかない仕事に従事、幅広い知識をもとに、新しいアイデアや構想を生み出せる力が強みに

(3)人生100年時代→生涯を通じて切れ目なく学び、全ての人が活躍し続けられる社会へ

(4)グローバル化→独自の社会の在り方や文化を踏まえた上で、多様性を受け入れる社会システムの構築へ

(5)地方創生→知識集約型経済を活かした地方拠点の創出と、個人の価値観を尊重する生活環境を提供できる社会へ

2040年は2018年に生まれた子どもたちが、大学を卒業するタイミングでもあり、親世代が歩んできた景色とは異なった社会に身を置くことになる。いわゆる予測不可能な時代を生きる人材像として、新しい価値を創造しながら様々な分野で多様性をもって活躍できる人材が求められる。

IoTやビッグデータ、人工知能をはじめとする技術革新が一層進展し、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く人類史上5番目となる新しい社会であるSociety5.0の到来が予想されている。

2015年に野村総合研究所News Releaseを元に文部科学省が作成した資料によると、人工知能やロボット等による代替可能性が高い職業と低い職業が紹介されている。それによると「必ずしも特別の知識・スキルが求められない職業に加え、データの分析や秩序的・体系的操作が求められる職業については、人工知能等で代替できる可能性が高い傾向」にあり、一方「芸術・歴史学・考古学、哲学・神学など抽象的な概念を整理・創出するための知識が要求される職業、他者との協調や、他者の理解、説得、ネゴシエーション、サービス志向性が求められる職業は、人工知能等での代替は難しい傾向」とされている。

伝統的な3ステージの人生モデルである教育、雇用、退職後から、マルチモデルステージの人生モデルとなり、雇用の間に何度でも学びを続ける必要性が出てくる。武豊町民会館としても今後の10年、20年に向け、地域住民の文化芸術についての学びをしっかり提供することとしたい。