― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2019年 7月号 「半田市文教厚生委員会での講演」

7月19日半田市議会文教厚生委員会の小出義一委員長の依頼で講演を行った。内容は「文化振興について~生涯学習計画の改訂に向けた文化振興の在り方について~」である。最初に、自分自身のプロフィールと文化振興との関わりについて紹介した。

現在の半田市の文化振興は、教育委員会の教育長の下、教育部があり学校教育課と生涯学習課が置かれ、図書館と博物館は教育長直轄で運営されている。

はじめに「生涯学習計画の策定に向けた文化振興の在り方」として、生涯学習、生涯学習施設、生涯学習の実態について話し、次に「自治体におけるアートマネジメントの取り入れ方」として、アートマネジメントの歴史や一般的マネジメントと芸術におけるマネジメントの違いについて述べた。

「自治体が文化振興計画を策定する目的や意義」では、人々の生活様式や価値観が変化する中での文化芸術に対する関心の高まりがあり、創造性の源となる文化芸術による社会的価値の推進が叫ばれ、文化芸術基本法制定に至る経緯を述べた。

「生涯学習と文化振興の位置づけと関係性」について、生涯学習は1970年代に議論が始まり社会教育の一環として必要性が叫ばれ、1980年代に意義や目指す方向が固まり、1990年に生涯学習振興法が法制化された。一方文化振興は1960年代に地域公民館を拠点とする文化行政が主流となり、1970年代は全国的に文化施設が建設され、1980年代に行政の文化化が叫ばれ、1990年代以降地域文化の振興がまちづくりの中核に位置付けられた。

このように文化が社会教育の範疇と捉えられた時代から文化行政が独立し、現在は社会教育と文化活動が生涯学習の対象として包摂され、文化行政と行政分野のボーダーが無くなっていることを申し上げた。

今回、小出委員長から事前にお聞きした講演項目について述べ、残り時間で質問を受け付けることとしたが、当初の目的は生涯学習計画の改訂を行うにあたり、半田市として必ずしも十分とは言えない文化振興について、他自治体の現状について講演することと理解していた。

しかし半田市の文化振興、とりわけ雁宿ホールの活用、文化施設の直営と指定管理のメリットとデメリットについて、武豊町民会館におけるNPOたけとよによる協働の実態、文化施設に配置する専門職員について、いくつか質問を受け付ける中で半田市が抱える問題を理解することが出来、今後の文化振興について意見を述べた。

半田市として、生涯学習計画の改訂にともない、文化創造プランあるいは計画を策定し、策定の趣旨、計画の概要を定め、基本的考え方として基本理念、基本方針、事業の概要、運営計画、予算や計画の評価についても記載する必要を申し上げた。

そして、文化振興については教育委員会の部局ではなく、市長部局として運営されている自治体の取り組みが効果をあげていることを紹介した。