2021年 1月号 「武豊春の音楽祭2021」
「武豊春の音楽祭2021」が2月13日(土)から始まる。昨年からの新型コロナウイルスの感染拡大により、規模を縮小して武豊町だけの開催に限定して実施することになった。 2005年に始まった音楽祭は、2年ごとに開催し今年度で9回目となるが、全体を3つのカテゴリーに分けることが出来る。
第1区分は1回目から4回目まで「武豊春の音楽祭」として地域に限定して開催した。武豊町民会館がオープンして、素晴らしい施設が誕生したことを実感するための公演で、開催日数も短くクラシックとジャズ分野の鑑賞型の公演を実施した。
第2区分は5回目から8回目まで武豊町だけにとどまらず知多半島5市5町に広げ、鑑賞事業に加え地域で活躍する音楽家の皆さんにも参加の機会を設けた。タイトルを「知多半島春の音楽祭」とし、7~8回目は国際を挿入し「知多半島春の国際音楽祭」として実施した。
第3区分は昨年からの新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、多くの実演が中止又は延期となる中で武豊町に限定しての音楽祭となる。内容として武豊町春の音楽祭実行委員会が実施する有料6公演の他、地域の音楽家たちの有料公演(一部無料)が予定されている。輝きホールで3公演、響きホールで13公演が予定され、その他2月27日、28日にオープンスペースで気軽に楽しめる14公演が予定されている。(2021.1.16現在の公演予定数)
ホールで行う無料公演の中には、会館創立当時から活躍していた仲間たちによる「Swing Band TAKETOYO」、「武豊吹奏楽団」「佳の会」の演奏があり、有料では若手演奏家によるソロやアンサンブルが予定されている。そして、会館のオープンスペースでは、日頃からアンサンブルを楽しんでいる仲間が気軽なコンサートを実施することになっている。
音楽祭は有名音楽家を招聘し、有料で実施する場合が殆どであるが、武豊春の音楽祭では会館の存在価値を示す意味で、地域に開かれた使いやすい施設として、地域住民の心のよりどころとしての運営を目指しており、そのような存在となっていることが実感できる音楽祭となっている。
近隣のホールにおいて、このような音楽祭公演が実施されている例が少なく、特に地域住民の方が創造的活動を積極的に行っていることが特色としてあげられる。将来的に鑑賞者教育につながりホールの存在意義、活性化に資することを期待している。