― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2022年 10月号 「芸術文化振興に関わる会議」

今月は愛知県内自治体の芸術文化振興に関わる会議が集中して開催された。小牧市民文化財団理事会では「令和5年度事業計画」について報告があり、事業数がコロナ感染症流行前の水準に戻りつつあると報告があった。

内容的には、鑑賞事業のほか新しく設置されたこども未来館や図書館の施設を活用し、子どもを対象としたワークショップが計画されている。また、小牧山の歴史関連施設の指定管理に伴い事業の拡充を考えている。

また、小牧市に本拠を置く中部フィルハーモニー交響楽団との連携によるアウトリーチ事業も特色ある活動として定着しつつある。

春日井市では「第2次かすがい市民文化振興プラン」の中間見直しを行っており、施策ごとの成果指標と目標値の確認について、コロナ感染症の拡大により、多くの事業が影響を受受けたことにより、数値についての記載に苦労している。文化振興に関するアンケート調査を実施したことで、現状を分析し課題をあげ、方向性を示すことができている。

事業の中心的施設である市民会館について、老朽化への対応が明らかになっていないことが危惧される。また、小野道風生誕の地と伝えられ、書のまち春日井として様々な取り組みを行っているが、事業の停滞が顕著であり改善策を早急に取りまとめる必要がある。

刈谷市では「第2次刈谷市文化振興基本計画」の中間見直しがあり、文化芸術の観光への活用、歴史・文化財等の継承と発信及び活用について多くの意見が出された。また、文化芸術に関わりのある団体から文化振興についてヒアリングがまとめられ、今後の運営の方向性が固まった。今後市内の史跡の観光振興への取り組みが促進されるものと期待している。

武豊町では「第3次武豊町文化創造プラン」の策定に向け、計画の骨子案や改定の方向性について検討会議が開催された。今回は令和3年度に実施した「第3次武豊町生涯学習基本構想」策定時に実施されたアンケート調査結果を基に、住民の意識・活動状況を把握できているので、社会や町の状況変化を踏まえて策定できると考えている。

特に2023年度からは「文化創造のための取組」として、知多半島内での音楽事業の連携を重点事業として「武豊春の音楽祭2023」を計画しており、一足先に2月18日からの1か月間で魅力的な事業が予定され、チケット販売が好調である。

愛知県では「あいち文化芸術振興計画2022」で愛知の文化芸術のポテンシャルを生かした地域力の向上を目指しているが、文化芸術振興に係る計画を策定している県内市町村の数は、54市町村の中で18にとどまっており、文化芸術振興にかかる計画策定の促進が望まれる。「文化芸術振興計画」の策定は、事業計画にともなう予算確保にも効果があり、各自治体で積極的に取り組むことを期待する。