― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2023年 4月号 「新年度事業の取組み」

新たな年度がコロナウイルス感染症の影響もなく始まった。4月はゆめプラメイト総会があり、会員の皆さんに年間事業を知っていただき、運営に協力していただく貴重な機会である。

この地域では新年度を迎え、新たなホールが誕生する。メニコン芸術文化財団が運営する「メニコンシアターAoi」で、オーケストラピットを有する301席の劇場である。この規模でオーケストラピットを設置するホールは全国に無く、演劇からミュージカルまで幅広い事業公演を計画しているようだ。

従来の事業は音楽会、演劇、ダンス、オペラ、そしてポップス系というジャンルごとに上演されてきたが、最近は様々なジャンルが融合し、新しい公演が生まれており、そのような社会の流れに対応することを考えてのホール建設と考えられる。

7月には杮落し公演が予定され、19日から22日まで宮川彬良さんが作曲した歌劇「あしたの瞳」が上演される。宮川彬良さんは、名古屋芸術大学の特別客員教授を務めており、今月14日に大学で音楽(芸術)教育についてお話を伺った。

音楽教育を担う日本の音楽大学は、諸外国に比べ30年から40年遅れていると言われた。外国の音楽大学は、従来のクラシック音楽の演奏技術だけでなく、舞台芸術と融合する音楽の新しい創造を生んでいることを言われているのだろう。

具体的には言われなかったが、宮川さんは教育機関では「音楽を学ぶ」となっているが、「音楽から学ぶ」ということで、演奏家になることもでき、社会に出て活躍することができると言われた。

そして、自身の体験から高校時代の演劇活動が、現在の活動の意欲や動機づけにつながっていると述べられた。数多くの役割を担う人が、一堂に会して一つのことを作り上げることが、大変貴重な経験となったようである。そのような体験が、現在の活動の原動力となっている、と言われたのが印象的であった。

また、教育テレビ等で教育に関わる講座に出演しており、音楽授業について他の授業と比べ抽象的な授業であり、最も重視されなければいけないと持論を述べられた。最近理工系の授業に人気があるが、答えの異なる音楽(芸術)の授業を学ぶことで、本質や大切なことを見出す思考力を高めることに役立つとされている、

あらためて、舞台の在り方に注視し事業を展開していきたい。