― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2024年 5月号 「名古屋の音楽100年を考える会」

竹本義明

「しらかわホールの存続を望む会」が予想を上回る広がりを見せ、名古屋の音楽界がまとまって署名活動を行った。結論として三井住友海上火災からあらゆる売却方法を検討したい、というしらかわホールの存続の可能性を引き出した。

今回の取組みを、「名古屋の音楽100年を考える会」として継続し、音楽文化の向上をはかる取組みの第1回目の会議が実施された。集まったのは、名古屋ウイーンクラブ会員、音楽系大学関係者、愛知県合唱連盟、愛知県吹奏楽連盟、山田貞夫音楽財団役員である。

今後は県内のプロオーケストラ、アマチュアオーケストラ団体と、音楽事業者を含めプロ、アマを問わず広く参加を呼び掛けることにしている。そして、音楽のジャンルを広く捉え、垣根を低くし音楽文化を市民が支える運動として広げたいと考えている。

設立の趣旨は、この地域は政治、経済、文化芸術、情報の内、経済が突出しているが文化芸術が弱く、魅力に欠ける土地柄である。一方で芸能は歴史的にも地域に根差した活動が評価され、名古屋の魅力の一つとなっている。

また、名古屋は1911年に松坂屋百貨店に少年音楽隊があり、その後日本で一番古いオーケストラである東京フィルハーモニー交響楽団の母体となったことが知られている。全国に先駆けてこのような音楽団体が100年前に存在したことは驚きであり。名古屋の先進性を感じている。

時を経て、次の100年に向けて全国にアピールできる行動が名古屋から発信する意義は十分あると考えている。

文化芸術が舞台芸術によりその可能性を広げている中、作曲家の宮川彬良氏が「私は芸術と芸能の間でずっと仕事をしてきた」と言っているように、ジャンルを問わず音楽が広がりを見せて、名古屋の音楽のこれからを考える良い機会となることを期待している。

具体的には、音楽文化の向上に向けた目標を、自治体や教育機関、音楽団体に発信する。音楽の範囲であるジャンルを問わず、市民が企画、主催する街角演奏会、音楽を楽しめる方法と演奏会の実現。演奏家と施設運営担当者が協働し、ホールを市民が支える体制を実現する。

市民、県民が誇れる行事づくり。音楽大学卒業生への対応。各団体が困っていることへの対応。文化小劇場、公共スペース、学校の教室等の活用についてしっかり協議し実施することが重要である。