― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

ゆめたろうプラザ

2024年 8月号 「NHKのど自慢の開催」

竹本義明

今月11日にゆめたろうプラザでNHK全国放送公開番組「NHKのど自慢」が実施された。以前から武豊町関係者が開催を望んでいたが、ようやく実現したところである。全国の自治体が開催を望むなか、周年事業や特徴ある行事があるところが開催しているようである。

また、会場の収容人数が1,000席を超えることも条件とすることが聞こえていたが、今回は武豊町制70周年記念のため、本館は678席であるが開催することができた。78年続くNHKの長寿番組で武豊町を紹介できたのは、印象に残る出来事である。

前日の10日には、事前に出演希望申し込みがあった中から選ばれた200組の審査が行われ、11日本番に出演できる20組を選出した。20組の出演者は予選当日終了後と、11日早朝から本番に向けてリハーサルに駆り出されていた。

のど自慢と言えば、伴奏がアコーディオンとピアノであったり、それにシンセサイザーやドラム、ベース、そしてギターが加わる伴奏が主流であったが、今回は完全にカラオケに取って代わっていた。

昨年からカラオケでの伴奏になったようだが、出演者の中にはバンドを惜しむ声が聞かれる一方で、日常の練習の中ではカラオケが主流であり、素直に受け入れる出演者も多いようである。

過去に歌われる楽曲は歌謡曲が多く、バンドで伴奏するにも大きな問題はなかったと思われる。最近、歌われる楽曲は複雑化して伴奏に苦労することもあったと推察される。以前は開催地の地元でミュージシャンを集め対応していたが、長い時間拘束して楽曲の編曲等も必要となることから、費用も掛かり致し方ないというように思っている。

バンドだとテンポや音域などに配慮することができるが、カラオケだと形の決まった流れで歌を披露する必要があり、一概にどちらが良いということは言えない状況となっている。

そして、審査結果を知らせる鐘(チューブラベル)については、今回は名古屋フィルハーモニー交響楽団の打楽器奏者が担当していた。調べると最近では開催地の交響楽団楽員が、担当するようになっているようである。

私がオーケストラ活動をしていたころは、名古屋放送管弦楽団の楽員の方が、東海三県や北陸まで鐘を鳴らすため出向いていた記憶がある。そして、ゲストとして大物歌手が出演するときは、弦楽器まで参加させた伴奏オーケストラを編成していたように記憶している。

今回ののど自慢で出演者の歌う楽曲の多様化が進み、カラオケ機器の発達により伴奏が簡素化し、すっかり様変わりしたことを認識した。