― 芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」武豊町民会館 ―

ゆめたろうプラザ

芸術と科学のハーモニーを奏でる「創造の丘」

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2024年 9月号 「文化施設の改修」

竹本義明

最近、文化施設の定期点検や改修で施設が利用できないことが目立っている。館長便りで以前に2回ほど文化施設について取り上げたが、今回は新しい方向について述べてみる。

今月は、いつも日本ガイシホールで開催する愛知県マーチングコンクール審査を春日井市総合体育館で行った。ガイシホールは改修と第20回アジア競技大会のための整備で、2026年1月まで利用ができないためである。

吹奏楽の全国コンクールは、名古屋国際会議場の改修による臨時休業により、2026年6月まで使用できず、栃木県宇都宮文化会館での実施となり、改修終了後には名古屋国際会議場での開催されることが決まっている。

文化施設には、文化会館、ホール、美術館、博物館そして図書館があり、地域によっては科学館や水族館、動物園が自治体により設置され、民間が設置することが増加している。そして最近ではスポーツ施設を文化との関係で管理を一元化することも増加している。

施設では、音響や照明機器の発達により、様々なソフトも充実し利用可能性が増えている。従来は、美術館や博物館に学芸員を配置し、図書館には司書を置き管理運営を担ってきた。しかし、ホール等の施設にはそのような管理者がいなく、長年問題となってきたが改善されていない。

最近、図書館の改修や新築において新しい動きが出ている。従来から図書館は蔵書の管理が主体で、館内は飲み食い禁止、おしゃべり禁止で、閲覧スペースも十分ではなかった。しかし、最近では窮屈な状況が改善され、憩いの場としてリニューアルや新設される施設が増加している。

従来の文化教養機能から問題解決支援機能が充実され、新しい魅力が定着しつつある。図書館の在り方が変化し、地域住民のニーズを取り込んだ施設としてますます活気が感じられる施設になると考えられる。

名古屋市では、星丘ボーリングセンターの跡地を巨大図書館の有力候補地として報道された。飲食、会話自由など進化する図書館として整備することが予定されている。文化施設が、新しい利用に対応できるように機能の異なる施設の利用が進んでいる。

スポーツ施設の利用では音楽ライブは当たり前となったが、まだまだ利用の機会が増えると期待している。いわゆる聴覚と視覚により鑑賞されてきたものの割合に逆転現象が起きているのではないか。

聴覚主体の音楽鑑賞において、視覚的要素の割合が増加し、多少音に不満があっても視覚的に納得ができれば音楽公演は可能になると考えられる。施設が思うように利用できない状況では、意識を変える必要が求められるようになっている。