2025年 3月号 「私の音楽人生 ~武豊町民会館の18年~」
竹本義明
武豊町民会館ゆめたろうプラザは、2004年9月に開館し今年20周年になる。開館前から武豊文化創造協会(NPOたけとよ)が活動を開始し、安藤隆之館長のもと町職員とともに順調に運営がされてきた。
私は2007年から館長を引き受け、2025年3月まで18年間館長を務めることとなるが、社会でも芸術運営について取り組みを始めた時期と重なる。同時に2005年大学の音楽学部で改編を行い、音楽文化創造学科を設置し、新しい教育・研究分野であるアートマネジメント教育を始めた。
芸術が社会的に成立するには、4つの要素「創造」「享受」「教育」そして「分配」があるが、私は偶然にも4つの要素を経験することになった。オーケストラプレイヤーとしての創造者、個人的に音楽会や美術展などの鑑賞、大学におけるアートマネジメント教育と研究の担当、そして武豊町民会館での芸術マネジメントである。
また、芸術運営に対する研究に取り組むため「文化経済学会」の会員となり、「日本アートマネジメント学会」は中部会を組織し代表となった。2007年には「日本音楽芸術マネジメント学会」の発足に参加し、設立当初から理事を務めた。
就任して間もなく、すでに存在していた武豊町民劇団(TTY)に続き、会館で活躍する創造団体を組織するよう依頼があった。町民劇団は演劇集団なので、合唱団や吹奏楽、オーケストラ等を考えたが、ジャズバンドを組織し音楽を気軽に楽しめることとした。そして、Swing Band TAKETOYOは今年2月には33回の定期演奏会を数えるまでになった。
2004年から「武豊春の国際音楽祭」を2年ごとに実施し、2009年には「武豊ビエンナーレ」2013年から「知多半島春の国際音楽祭」として4回実施し、半島全体で連携して事業に取り組んだ。今年度は3月1日から11回目となる「武豊春の音楽祭2025」が、実行委員会企画6公演、市民企画23公演が開催される。
この企画で心残りなのは、知多半島5市5町に広げた「知多半島春の国際音楽祭」が地域により取り組みに差があり、統一的な事業として発展できなかったことである。この十数年に新たに文化施設が設置された大府市、東海市、阿久比町や、常滑市のセントレアホール、知多半島春の国際音楽祭での連携以降毎年音楽祭を続けている南知多町の取組みなどにも、今後期待してきたいと思う。
武豊町民会館は事業の枠組みが町民に定着し、近隣の住民の皆さんの自己啓発、発表の場として支持されているのが財産となっている。文化芸術の在り方が変化する中、新たな創造への取り組みを積極的に進め、武豊町民会館ゆめたろうプラザがさらに発展することを望んでいる。
最後に、武豊文化創造協会の皆さん、歴代の武豊町職員の方に感謝申し上げ、館長便りを終えることとする。