2013年 4月号 2014年度事業企画会議
武豊町民会館(ゆめたろうプラザ)が開館して10年となる2014年は、武豊町制60周年の記念年でもある。この間、文化芸術振興基本法が施行、昨年は劇場・音楽堂の活性化に関する法律が施行され、文化芸術振興が自治体の責務であることが明確になっている。
本館は、開館当初から官民一体となった運営方式を取り入れ、地域や関係機関から高い評価を頂いている。しかし、増加する事業運営を遂行するための人事体制や財政について、将来は決して楽観できるものでなく、事業を通じて行政や地域の理解を得ることが求められている。
企画委員会は、原則として年2回開催し予算と関連させて年間事業の方針を決定し、具体的な事業を確定することを行っている。今年の企画委員会は、2014年度の重なる周年事業の企画立案となり例年の事業企画以上に力が入る状況となっている。また、2014年度は知多半島音楽祭実施年でもあり、事業運営についての調整と配慮が望まれる。
この9年間の武豊町の文化行政は、ゆめたろうプラザの設置に始まり、会館を中心に文化振興事業を行ない、地域文化ホールのモデルとして社会貢献、地域貢献を推し進め、地域創造型イベントを展開し、住民主役の文化創造拠点として十分その機能を果たしてきたと考えている。
さて、新年度が始まった今月、本館に関わる記事が中日新聞に掲載されていた。大型事業行く末に注目として「武豊町が潤沢な税収で町民会館を中心とする文化振興や各種福祉サービスで町民に還元されてきたが、13年度の予算編成で法人税収入が減収となり、財政調整基金を取り崩す異例の事態となった。今後、教育、文化、生活環境など多岐にわたる住民サービスをバランスよくどう展開していくのか。これまで以上に行政の知恵と力量、そしてサービス縮小などを許容できるか町民の度量も問われる。」としている。
知多半島の中でも武豊町は住みやすい町とされているが、ゆめたろうプラザが存在することにより住環境に加え文化環境も町レベルを超えて、政令指定都市並みの住民サービスを実施していると考えている。会館が行っている事業は子どもたちへの教育効果があり、高齢者の生きがいと健康づくりに資することから、あらためて町民の皆さんに事業の効果を認識して頂きたいと願っている。
2014年度の事業企画は、地域創造発信型イベントとして文化創造プランに記載されている「人が育ち まちを育てる 文化のまち武豊」のもと、文化を包括する音楽、演劇、舞踊、美術、そしてメディア芸術を展開できるよう、地域の住民、諸団体との連携が不可欠である。